フィルターレンズ

フィルターレンズとは、眼にとって有害とされている光線をカットするレンズです。

地上には日々太陽からの光線が降り注いでおり、その太陽からの光線の中には紫外線も含まれています。
その紫外線は、皮膚が適度に浴びる事によってビタミンが生成される等、有益な事もあるといわれています。
しかし眼にとって紫外線は、白内障や緑内障等、眼疾患の原因になりうると言われています。

紫外線は読んで字のごとく、可視光の紫(violet)を超えた(ultra)光の事で、UVとも呼ばれています。
この紫外線は、可視光に近い所からUV-A,UV-B,UV-Cと分類され、AからCへと人体にとってより強力な作用をもたらします。

UV-Cは非常に強力で、紫外線殺菌ランプで使われている光線となります。ただし、日光から放射された分はオゾン層をはじめとした大気にほぼカットされています。
問題はUV-B,UV-Aで、大気をそれぞれ約0.5%,5.6%透過してきてしまいます。
また、可視光の中でも紫外線に近い紫色の光は眼に不快なまぶしさを感じさせ、眼疾患の原因の一つになる可能性があるとも言われています。

紫外線カットレンズとフィルターカラーレンズの違い

弊社で取り扱っている大半のメガネレンズには紫外線カットが標準で付いています。これだけでもUV-A,UV-Bの99%以上をカットします。しかし無色のレンズでは、有害な紫外線に近い可視光(青色)はほとんどの材質で95%以上透過してしまいます。

ここで、レンズにフィルターカラーを着けると、最も薄い濃度のものでも20%程、濃い色のものでは50%程の青色の光線をカットする事が出来るのです。

また、光は色によって焦点を結ぶ距離が違うので、青色の光線をカットする事で焦点が網膜(カメラで言うフィルムや感光素子)でよりはっきり結び、よりすっきりとした見え方になります。

さらには、白内障などで水晶体や硝子体等の眼の透明な所が濁ってくると光が散乱し、ギラギラと眩しく感じられます。
このギラギラは青色に近い色ほどより起こりやすくなるのですが、その青色の光線をカットするので眩しさの軽減にもつながります。

青色カットコート

これまでに書いてきた物は、レンズに特殊な色を着け青色の光線を吸収して防ぐという方法でした。
しかし、この方法だとレンズの色目が変わってしまうので、「通常カラーでおしゃれを楽しみたい」とか、「無色レンズの方が良い」といったお声を頂いておりました。
このお声に対応する商品が青色カットコートです。

今までの反射防止コートでは「より視界を明るく見せるように」と、可視光のほぼ全てを出来る限り透過するような表面処理をしていました。
しかし、反射防止コートでは眩しさの原因となる青色の光線おも透過します。

今回の青色カットコートでは、青色光の一部を選択的に「反射」させ、眩しさを軽減します。
青色以外の光線は、通常の反射防止コートと比較するとわずかに透過率が低下しますが、十分光を通します。眩しい青色の光線がない分、かえって全体的に明るく感じるくらいかもしれません。

青色の光線を反射させる分、外見的に蛍光灯等の反射が青く見える事があるかもしれませんが、あまり気にならない程度だと思います。掛けている本人は後ろから光で照らされないと全く気になりません。
また、レンズにカラーを入れられる際や、無色レンズでも風景の色目が若干変わって見える事もありますが、ほとんど変化いたしません。どうしてもご不安な方は、店頭のサンプルにてご確認ください。

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