コンタクトレンズの世界では、2007年は重要な節目でした。特に、使い捨てコンタクトレンズの市場は国内よりも海外が大きく、新製品は先に海外で導入され、その後日本にも広がっています。この遅れの背後には、海外で実証済みの優れたレンズが導入され、安心して使用できるという利点があります。
世界中で広く使用されているシリコンハイドロゲルレンズは、次世代の快適で安心な選択肢となっています。一方で、ハードレンズは主に日本やアジアで人気があり、米国や欧米諸国では利用者が少ない傾向があります。しかし、日本のコンタクトレンズメーカーである「メニコン」は、ハードレンズにも積極的に取り組んでおり、素晴らしい新商品が市場に登場しています。このような動向により、ハードレンズの分野でも新たな進展が期待されています。
コンタクトレンズは高度管理医療機器
まず初めに、コンタクトレンズは眼球と瞼の間に装着して視力を矯正するためのレンズです。一般的には「眼に入れる」と表現されますが、正確には角膜(黒目)の上に乗せる形になります。角膜の表面には涙の層があり、コンタクトレンズはその上に浮かんでいる状態となります。
コンタクトレンズは眼に直接触れるため、メガネとは異なりトラブルが起こりやすい特性があります。特に、量販店や安売り店の増加により、適切な説明が不足していることからトラブルが増加しています。この状況から、厚生省はコンタクトレンズを心臓のペースメーカーと同等の高度管理医療機器に指定しました。
経済性を重視する方経済性を優先するなら、ハードレンズがおすすめです。慣れるまでに時間がかかるなどのデメリットもありますが、平均的には2~3年も持ち、手入れも簡単。ただし、すぐに慣れない場合は、1ヶ月たっても異物感が気になるかもしれません。その際には、ソフトレンズへの変更を検討することが必要です。経済的かつ快適な視力補正を求めるなら、ハードレンズとソフトレンズの適切な使い分けがポイントです。
アレルギーのある方やレンズの汚れが気になる方ディスポータイプがおすすめです。特毎日新しいレンズを使用し、アレルギーのある方でも快適。自分に最適なレンズを見つけましょう。経済性を重視しつつ、汚れやすいけれども我慢できるなら2週間交換もおすすめ。重度のアレルギーや花粉症時には治療しながら短時間の装用を心がけたり、中止やワンデイレンズへの変更も検討しましょう。理想的な視力補正と快適な生活を叶えるため、自身に最適な選択を見つけましょう
目が乾きやすい方ハードレンズはソフトレンズよりも乾燥が軽減されますが、異物感がある場合はソフトレンズが適しています。乾燥しやすい方には、ワンデイタイプが便利で、乾燥感を感じにくいレンズもあります。予算に制約がある方には頻回交換レンズで低含水の選択がおすすめ。自分に合ったレンズを見つけ、快適な視力補正を実現しましょう
乱視のある方ハードレンズは矯正力に優れますが、スポーツや異物感に敏感な方には乱視矯正のコンタクトレンズがおすすめ。ただし、乱視矯正のソフトレンズは安定が必要で、目が乾きやすい・アレルギー性結膜炎の方には向かないことがあります。乱視軸が斜めの場合も選択が限られます。個々の目の状態やライフスタイルに応じて、最適なコンタクトレンズを見つけましょう
遠近両用を希望される方老眼進行に伴い、各メーカーが力を入れるバイフォーカルレンズ。遠近両用であるが、完璧な見え方には慣れが必要。主婦に好評だが、遠くや近くがクリアに見えたい方には課題も。2週間交換レンズはテスト可能で、乱視のない方に適している。乱視の場合はハードレンズが適切。自分の要望に合ったレンズを見つけるために、試してみることが重要。
賞月堂からコンタクトレンズの注意
賞月堂ではお客様の眼の健康を最優先に考えています。そのため、連続装用型(寝る際も装用可能な)レンズについては推奨していません。認可を取得したからといって、そのレンズが特に優れているわけではないからです。実際には、認可を利用して過剰な広告や販売手法を行うものも多いため、慎重な選択が必要です。もちろん、優れた性能が実証された場合は別ですが、それが一般的ではありません。
また、カラーコンタクトレンズについても言及しています。1日使い捨てタイプであれば、たまに使用する分には安心ですが、度数がない(度数0)コンタクトを常用または視力矯正のためではなく、ファッションのためだけに使用することはお勧めできません。度数がないコンタクトは、無理に眼に負担をかけてしまう可能性があるため、眼の健康を考える上で安心しておすすめすることはできません。