一般に中近両用レンズというと室内用で手もとから2m~3mくらいまで快適に広く見えるとして
遠近両用の屋外用と区別して扱われています。
以前は、私もそのように考えてお客様から遠近両用だと視界が狭いので室内での仕事に不便を訴
えられた時のみにご提案していました。
そして中近両用レンズを数年使用して屈折異常がややプラス側に変化したり(遠点がやや離れる)
レンズに慣れると、いつしか屋外でも使用して常用できるようになった方をこれまでにたびたび確認
しました。
このような方の場合、新たに常用メガネを考えるとき遠近両用レンズはかなり困難です。
例えば車が運転するのに不都合な見え具合でなければそれ以上の遠くの見え具合は価値観にな
くなっており、手もとから2m~3mくらいまでの見え具合が重要になっています。
もしたまに少し遠くが見やすくとなればややあごを引いて上目にすればマイナス度数のレンズの
上方に視線が通り解決します。
最近ではインターネットの普及がめざましく、以前の世代の仕切りも無くなり幅広くパソコンを活用さ
れるようになり、パソコン画面までの距離の見え具合が重要になっています。
そういった現代社会ではパソコンなどを中心とした生活の方にとっての1本の常用メガネとは
遠近両用レンズでなく、中近両用レンズでも良いと考えるようになりました。