白内障術後用メガネ(メオガード)
白内障は加齢と共に避けては通れない眼の疾患です。
といっても・・・問題のある病気ではなく、眼の中にある水晶体が老化によって濁ってしまった状態です。
多くのお客様と接していると70歳を過ぎたぐらいから増えてくるようです。
角膜を3mmほど切開し眼の中の濁った水晶体を除去し、代わりに人工レンズ(眼内レンズ)を挿入するといった手術です。
手術そのものは片眼10分程度でおわるとのことです。
手術後1週間は安静にした方が良い時期ですが、日帰り手術が多くなっているようです。
その1週間に必要なのは右上の写真の様な保護メガネ(メオガード)。
多くはできるだけ掛けていて下さいと言われると思います。
メオガードはホコリやゴミから眼を守るだけでなく、レンズに着色している事から眼に入る光を柔らかくしてくれています。
つまり・・・術後は光に弱くなっています!
白内障は左の画像にある水晶体を除去して人工レンズを入れるのです。
では今まであった水晶体の役割とは?
水晶体は可動するレンズです。
水晶体を膨らませたり薄くさせたりする事でピントをコントロールしています。
つまり水晶体の動き=調節力です。
水晶体を人工のレンズに入れ替えると言う事は・・・調節力が無くなってしまいます。
白内障のメリット=視力が向上や明るくなること。
白内障のデメリット=調節力が無くなること。
多くの方は70歳前後で手術を受けられます。
60歳前後の方はきっと老眼を感じられてる方も多いと思います。
老眼とは老化による水晶体の硬化。水晶体の動きが減って調節力を失ってきている事なんです。
もっと簡単に言えば60歳ぐらいの人の水晶体は調節力がほぼ無くなってきており人工レンズに入れ替えてもデメリットを感じにくいんです。
裏を返すと20代の人が白内障になり水晶体を人工レンズに変えたとしたら、その日から老眼になります!
①光からの眼の保護
白内障の術後は今まで以上に光に敏感になる事が多いようです。
ですので太陽の強い日に外に出るにはUVカットのメガネを掛けたり、サングラスで光から眼を守る必要があります。
②見え方のサポート
白内障の手術をして人工レンズに変えたと言う事は調節力を100%失ったと考えていいでしょう!
つまり、遠くを見えるように合わせた人はそのままでは新聞を読むことすらできなくなったと言う事です。
多くの患者さんは手術の際に何処にピントを合わせるか決めるようです。
近用作業が多いから近くに焦点を合わせて、外出時には眼鏡を掛けると言う人もいるようですが・・・最近の傾向としては遠くに焦点を合わせている事が多いようです。
ですがそう言った患者さんは近くの物を見る際には左の図のようにルーペを使ったり老眼鏡を使ったりとされるようですが・・・
そこに大きな落とし穴があるのです。
①新聞&携帯等のものが見えない
②字を書くのが見えない
③爪切りや手作業が見えない
④パソコンがみずらい
⑤食べているものがしっかり見えない
⑥机の上や近くの物のホコリやゴミが見えない
⑦鏡に映る自分の顔が見えない
(お化粧ができない)
⑧老眼鏡が無いとなにもできない
1~3は老眼鏡があれば大きな問題は無いかと思います。
4は老眼鏡を掛けて近づくしかない。近くは見えるが中間距離は見えない。
そして問題は5~7なのです。
老眼鏡は意識的に近くを見ようとしない限り使う事は無いはずです。ですから何気に見る環境下では見えないということになります。かといってその状況で老眼鏡を使うと遠くの見え方に支障をきたすということになりかねません。
白内障の手術が終われば完了ではありません!
生活し易い見え方と光から眼を守る二つのメガネを作製して、やっと完了なんです。
遠くが見えるように手術したならばレンズの上部には度を入れずに、中間から近方が見易い様な度数をしっかりとあわせましょう!
そしてレンズには優しい感じの色合いでいいので色を入れて光を優しくすればこれでOKです。
紫外線カットは基本どのレンズをお選び頂いても付いており、眼に最も負担のかかる眼に見えない光をカットしてくれています。
しかし眼に見える光の中で紫外線に1番近い光の透過を弱める事で網膜への負担も軽減できるレンズが各メーカー取り扱いを始めております。
普段使いでも掛けれる濃度もありますので是非遠近両用メガネにそのカラーを付けて頂ければ
※余談※
人間の五感は色々な刺激を感じて脳へ伝達しています。
歳を重ねると眼や耳も衰え情報をキャッチする能力が衰えてきます。
つまり視力や聴力は重要な脳への刺激です。
衰えたまま放置すると脳への刺激が減り脳の反応も悪くなるかもしれません。
常に刺激が欲しいですね!
眼を守るカラーレンズ